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             2013年6月28日(金)
   職員給与削減案に反対する討論       日本共産党 達田良子

 私は、日本共産党を代表して、先ほど提案された議案第15号「職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例案」について、反対の立場で討論します。

 今回の提案は、国家公務員の給与削減にあわせ、県職員の給与を7月から9ヵ月間削減するものです。

 平均カット率6.3%、削減額約30億円。期間中の削減額は、金額で、例えば主任で15万9千円、係長で20万2千円、補佐クラスで23万円もの減額となります。

 そもそも、この問題は、野田内閣当時に、国家公務員給与の平均7.8%削減が行われたのにあわせて、地方公務員の給与削減について検討され、安倍自公政権が、地方交付税削減を含む地方財政計画を閣議決定し、地方にも押しつけたものです。

 国家公務員の給与削減自体が、労働基本権が制約されている代替え措置としての人事院勧告すら無視して行われた憲法違反のものでした。その上、さらに、国が地方交付税を削ることにより地方公務員の給与削減まで押しつけるなどということは、前代未聞の乱暴な地方自治への介入です。

 だからこそ、地方6団体が、「自治体が自主的に決める公務員給与への国の介入は、自治の根本に抵触する。」「地方交付税は、地方固有の財源であり、国が政策誘導に利用することは許されない」との趣旨で抗議し、飯泉知事もこの姿勢を表明されていました。

 ところが、知事は、「極めて遺憾」としながらも、新たに傾斜配分される「地域の元気づくり事業費」を活用すれば、地域経済への波及効果が給与削減に伴うマイナス効果を上回るなどの理由をあげ、結局は削減やむなしの立場に立っています。

これは、地方公務員の給与引き下げと地域経済活性化の事業という性質の異なるものを天秤にかけ、給与・人員削減を今後も誘導する効果をねらう国の乱暴なやり方を認めることになります。

 地域の元気づくり事業費は、長引く景気の低迷を受けて、一層の地域経済活性化を図ることが求められていることから、地方公務員の給与等の削減を行い、その財源の一部を配分するとしているものです。

しかし、このような事業を成功させるというなら、地方公務員が元気でなければうまく進みません。人員を減らし、給料も減らして、「元気な徳島県を」といっても、士気があがるでしょうか。

デフレ不況の中で、アベノミクスの幻想がふりまかれましたが、庶民の生活は一向に良くならないという実感が広がっています。民間の購買力があがらない中、公務員の給与を引き下げることは、景気にさらにマイナスの効果を与えます。

徳島県は、地方自治・地方分権を守る立場に立ちきり、県民の立場での景気回復を図るうえから、職員給与削減を行うべきではありません。

以上、反対の理由を述べました。
 議員各位のご賛同をお願いし、討論を終わります。



2013年6月議会報告  
    質問原稿を掲載しています。答弁は、順次作業していきたいと思います。なお、実際の質問では、原稿と異なっている部分があります。

 6月14日(金) 本会議一般質問      日本共産党 達田 良子

【景気経済対策について】
消費税増税中止、県民所得を増やす対策を

日本共産党を代表して質問いたします。
 まず、景気・経済対策についてです。
 知事は「県民に豊かさを実感していただきたい」と常々発言しておられますが、地元紙でも「生活向上実感なく」と指摘されています。徳島経済研究所の研究員からも「実際には給与は上がっていないし、豊かさを実感するには程遠いというのが県民感情ではないか」と指摘されるなど、知事の経済政策に強い不満の声があがっています。 

「どうすれば地域の経済が上向くのか」、「地域と徳島の経済を何とかしたい」これが多くの県民の強い思いではないでしょうか。
 アベノミクスに期待を寄せる向きもありますが、「投機とバブル」をあおる金融緩和の危険性は5月の株価急落・乱高下でうきぼりになり、最近の世論調査では「国民の7,8割が「所得は増えない」、「景気回復は実感できない」と答えています。
 「アベノミクス」とは何か新しいようですが、大金持ちや大企業の利益を増やせば、いずれ貧困層にも「したたり落ちてくる」トリクルダウンという、新自由主義政策などの中で主張される、すでに破綻済みの古い自民党政治そのものです。
 「デフレ不況」に陥った最大の要因は、労働法制の規制緩和をはじめ、働く人の所得を減らす政策を進めてきた政治の責任です。今求められるのは、国民の所得を増やす本格的な景気回復の道です。 

また、来年4月に8%、再来年10月に10%という消費税の大増税、この「史上最大の増税」が暮らしと景気を壊し、財政も悪化させることが必至です。
 長期にわたる経済の停滞・衰退そして国民の所得減のもとでの大増税は、経済と暮らしとって「自殺行為」と言わざるを得ません。6月に入り「消費税増税は延期すべきだ」と指摘するマスコミの社説も目にします。

 県民の暮らしを守り、景気を回復させ、豊かさを実感できる政治を目指すというなら、まず消費税増税は中止をさせ、県民の所得を増やす対策に取り組むべきではありませんか。知事の所見を伺います。


職員給与削減やめよ 

次に職員給与削減について伺います。自民党の総裁選挙公約で「公務員総人件費を国・地方合わせて2兆円削減」することを掲げ、新年度予算から早速手をつけ、地方が削減を実施することを前提にした地方財政計画を決定しました。だいたい政府自身が「デフレからの脱却」を旗印に掲げ、財界に労働者の報酬引き上げを要請しながら、一方では、巨額の人件費削減を地方に強要するなど矛盾のきわみです。 

徳島県ではすでに行政改革によって職員を減らし、給与等も大幅に引き下げてきました。先日の総務委員会の報道を見ますと、「職員給与のカットの見返りで、10億円の経済効果が得られる」と答弁されています。46億円もカットされて見返りが10億円かと、疑問を持ちましたが、ここにごまかしとも言うべき問題が隠されていると思います。

給与削減に対する地方からの批判に対応する形で、国が持ち出してきたのが、「給与削減に見合った事業費」、つまり、「全国防災事業費の地方負担分」や「緊急防災・減災事業費」「地域の元気づくり事業費」です。

国は、歳出に特別枠を設定して計上」と、給与削減と引き換えに、何か新しい事業をわざわざ創設したかのようにいいますが、これらは、前年度の事業を引き継いだものであったり、自治体の仕事として当然やるべきものです。

地方公務員給与削減に批判が起きなかったら、防災・減災予算を計上しなかったとでも言うのでしょうか。 

県職員給与削減にともなう地域経済への影響はきわめて重大です。

県段階で、賃下げ提案を行わない旨を表明しているのは、東京都、大阪府、鳥取県、愛知県の4都府県で、検討中などが7県、期末勤勉手当を削減しないのが19府県だそうです。 

徳島県民に豊かさを実感する努力を言い、デフレ脱却を真剣に考えるなら、

●地方自治の根本に抵触する不当な地方公務員給与の削減を中止すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

 

憲法改定論議について

 つぎに、憲法9条と96条改定論議について知事の姿勢をお尋ねします。

 改憲派の一番の狙いが、解釈改憲で、集団的自衛権を可能にするとともに、明文上も憲法9条を改定して、日本をアメリカとともに海外で戦争をする国にすることに置かれていることは明らかです。侵略戦争の反省の上に、戦争放棄を国の基本とした憲法を根底からくつがえす危険な企てですが、国会による憲法改定の発議要件を、現行の両院の3分の2以上から、過半数にすることは、立憲主義そのものの否定であり、憲法が憲法でなくなる大改悪にほかなりません。
 昨日の質問で、96条改定論議に関する知事の見解が問われました。憲法改定のハードルを低くしようとしていることについて、どう思うかと問われたものと思いますが、知事は、「時代の要請に応じた改憲議論は自然な流れ」と、改憲の考えを示されたものの、憲法改正の要件・手続きに関する96条についてはお考えを明らかにされませんでした。
 昨日も、元自民党幹事長の古賀さんのお話が出ましたが、しんぶん赤旗にも登場してくれました。古賀さんは憲法9条を変えようという立場だそうですが、「「いま、96条を変えて憲法改正手続きのハードルを下げるということは、認めることはできない、」と述べています。

また、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんも登場してくださり、「自民党は9条をかえ、何をやりたいのか。『侵略から守る』というが、実際に戦争になって悲惨な状態におかれるのは国民です。」
「私は91歳です。北京で敗戦を迎え、引き揚げ、戦争の悲惨さを見てきました。そんな人間はもうほんの一握りしか残っていない。生き残っている私のような人間は戦争に反対するために常命を延ばされているという気がします。」と9条を守ることの大切さを話しておられます。

 今、憲法9条を守ろうという人たちはもちろん、改憲派からも、立場をこえて、96条改定でハードルを下げるような姑息なことはするべきでないという声がたかまっています。

 私は、憲法9条をしっかりまもること、そのためにも96条改定はするべきでないと考えますが、知事はどうお考えなのか、お尋ねします。

 

TPP交渉参加について

TPP交渉参加について伺います。

 安倍首相は、公約を打ち破り、アメリカのいうままに譲歩を重ね、日本を丸ごと売り渡しかねない交渉参加への道をしゃにむに突き進んでいます。

 TPPは、例外なき関税、非関税障壁の撤廃が大前提です。

 昨日、県の農林水産業が受ける影響額も述べられていましたが、関税ゼロになれば、政府の試算でも農業生産額は全国で3兆円も減少し、食料自給率は13%まで低下します。農業だけではありません。全産業で10・5兆円も生産が減少し、就業者数の減少は190万2000人にのぼるとされています。

 非関税障壁の撤廃では、混合診療や医療への株式会社の参入、公共事業の「地元優先発注」の撤廃、食品の安全基準や自動車排ガス規制の大幅緩和などが標的にされています。

 地球規模での食料不足が大問題になっているときに、自国の農業を壊し食料を外国に頼る国にする、そして、雇用も地域経済も破壊する――こういう道に進んで、「国益は守れる」といえるでしょうか。

 TPP交渉参加に向けてのアメリカとの事前協議では、コメ、乳製品、砂糖など重要農産物の関税で、何ひとつ保証を得ることはできませんでした。

その一方で、日本の交渉参加の条件とされた「入場料」――牛肉、自動車、保険の3分野で、アメリカの要求を丸のみしました。しかも、TPP交渉と並行して、自動車、保険、投資、知的財産権、政府調達、衛生植物検疫などの非関税措置の撤廃・緩和に向けた日米2国間協議を行い、TPP交渉の妥結までにまとめることを約束させられました。

「守るべきものを守る」とは、一体何を守るのでしょうか。首相の言明が虚構であることが明らかになりました。

自民党は、昨年の総選挙で「TPP断固反対! ウソつかない。」というポスターまで張り出しました。当選した徳島県の3人の議員もTPP交渉参加反対と叫んでいました。

知事は、国益が守られない場合は、交渉参加をしないことを求めてきましたが、現段階で国益が守られるとお考えですか。

(自民党の)公約違反、雇用も、地域経済も破壊するTPP交渉参加をただちに撤回するよう国に求めるべきと考えます。知事の所見を伺います。 

 

生活保護行政について

 次に生活保護制度についてお尋ねします。
 生活保護制度は、今、213万人を超える国民の命と暮らしを支えています。しかし、政府は、大手マスコミも一体となって、生保バッシングを強めながら、制度の見直し、保護基準の引き下げなどをすすめようとしています。

 最大の目的は、保護費の抑制、公費の削減であり、憲法25条の棚上げ、社会保障の国の責任放棄であるといわなければなりません。

 現在、また今後の受給者の問題にとどまらず、最賃制、住民税非課税、就学援助制度など、圧倒的な国民に影響を及ぼすものであり、また、社会保障全体の切り捨てにつながるもので、許すことができません。 

 先進諸国の中で、日本の生活保護利用率、受給率はとても低く、捕捉率、これは生活に困窮し、保護を受けることが必要な人で、利用できている人の割合ですが、ドイツ65%、イギリス90%、フランス91%に対し、日本はわずか15〜20%と云われています。
 まさに、受ける資格があるのに受給できていない。ここに大きな問題があります。 

 政府が、今年5月17日、生活保護法の一部を改正する法律案を閣議決定し、衆議院に提出したことに対し、徳島弁護士会は、廃案を求める緊急会長声明を出しました。

 改正案は、@生活保護の申請につき、書面による申請や必要書類の添付を要保護者に義務づけるとともに、A保護開始の決定にあたり、扶養義務者に対して、一定の事項を通知することを義務づけ、かつ、扶養義務者の資産や収入状況等につき、生活保護実施機関の調査権限を強化する など重大な問題点を指摘しています。

 そして、違法な「水際作戦」を合法化し、生活保護の申請に対する一層の萎縮的効果を及ぼすものであり、改正案に強く反対するとしています。

 現実の保護受給者の多くが高齢者、障害者、疾病を抱えている人であることからすると、保護申請権の行使に大きな制限を加え、自力では申請自体が困難な事例が続出することは明らかです。

 そこでお尋ねします。生活保護の利用条件を満たしているにもかかわらず、生活保護を利用出来ない要保護者が続出し、多数の自殺、餓死、孤立死などの悲劇を招く恐れがあることから、改正案は廃案にするべきと考えます。知事の見解を伺います。

 

生活保護行政について要望

 現在のデフレ不況の一番の問題は、国民の所得が長期にわたって落ち続けているところにあります。

 ところが、アベノミクスには、国民の所得を増やす「矢」が一本もありません。県民所得を増やし県民のくらしを守る立場に立った県政をおこなっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。

 生活保護行政についてです

「最後にもっとおいしいものを食べさせられなくてごめんね」とメモをのこして、大阪北区のマンションで28歳の母親と3歳の息子さんが餓死していた事件、あまりのむごさに言葉もありませんが、北区の前に住んでいた大阪府守口市の生活福祉課に生活保護の相談に行っていたということで、なぜ、こんなことになってしまったのか、生活保護行政の在り方が問われています。 

 法が変わっても、取扱いは変わらないというのは、これまでも、受けさせないための水際作等があたりまえにやられていたとも考えられます。

 国連は、日本政府に対して、保護手続き簡略化、生活保護への恥辱感をなくすための住民教育などについて、勧告しています。県はこの勧告内容を真摯にうけとめ、今後の運営に生かしていただきたいと要望しておきます。

 

オスプレイなど米軍機低空飛行訓練について 

  オスプレイなど米軍機低空飛行訓練に関してお尋ねします。これまでも、米軍機の低空飛行訓練がたびたびおこなわれ、県民から不安の声が出されていましたが、今年に入って、オスプレイを含む米軍機の低空飛行訓練は、ますます回数が増えてきました。

 目撃した県民の方で、山間部の方からは、「家の裏山から突然現れて山にぶつかりそうに飛んでいった。」「夜に轟音をたてて、山をこするように低いところを飛んでいった。」などの目撃情報が寄せられていますが、どれも、傍若無人な低空飛行に怒りと不安の気持ちをお持ちです。 

 日米両政府は、低空訓練について「日本防衛」のために必要だとしていますが、米海軍と空軍の「飛行訓練航法」という訓練マニュアルは、低空飛行の目的について、「低空訓練を指導する主な理由は、奇襲攻撃の基本を獲得すること。(レーダーの)探知及び妨害を避けること。敵の防御を最小限に抑えること。」
 つまり、全国7つの低空飛行訓練は、主に他国のレーダーをかいくぐって敵国に侵攻し攻撃するための訓練です。

 愛媛、高知、徳島と、四国を横断する「オレンジルート」では、早明浦ダムでの墜落事故をおこしていますが、県西部祖谷地域や県南部丹生谷地域での訓練は、急峻な山間部を使い「模擬爆弾訓練」や「地上攻撃訓練」を繰り返す、異常きわまりないものです。

 県の姿勢は、「今後とも本県上空でオスプレイなど米国軍用機の低空飛行訓練が実施されないよう、しっかりと取り組んでいく。」というもので、騒音測定機の設置計画や、近く知事自らが政府に申し入れされるということで、敬意を表するものです。
 かし、県民の声をせっかく県が届けても、実際に、米軍に伝わっているのか
どうかが問題です。

 牟岐町の藤元町議会議会は毎日、米軍機の飛行記録をつけていますが、これによると、25年度は4月5日から6月7日までで、31日、86機、となっています。藤元町議のブログには、米軍機の写真や、動画もアップされていますが、右に左に機体を傾けたり、一回転しているように見える、アクロバット飛行のようなことを超高速でおこなっています。

 県は、自治体や個人からの米軍機目撃情報を外務省や防衛省に伝えていますが、このうち、最低安全高度が守られていないと思われる件数。外務省や防衛省から返事が返ってきた件数。米軍に訓練中止を申し入れたと返事があった件数は何件あったのか、また、徳島県知事として、米軍機低空飛行訓練ルートとなっている他県とも協力して、米軍に直接抗議するべきでないか。お尋ねします。



防災対策について 

 次に、防災対策について伺います。
 南海、東南海、東海3連動地震、津波対策など待ったなしの状況となっています。

 5月29日、政府の中央防災会議、南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ最終報告を受けて、県は、地震防災対策推進会議を開き、「県の取り組みに入っていないものがあれば、直ちに対応してもらいたい」と指示されました。
 高台への集団移転、1週間分以上の家庭の備蓄など、具体的にどのように対応していくのか等多くの課題が提起されました。

 23年度から実施している「とくしま―0(ゼロ)作戦」緊急対策事業、市長村が総合的な避難体制を早期に構築できる制度ということで、県が2分の1、市町村が2分の1の負担で事業を進めようとするものです。
 地震・津波対策ということで、対象が9市町だったのが、24市町村に広がりました。
 避難路、避難誘導標識、津波避難タワー、備蓄倉庫の整備など必要な対策が盛り込まれています。

 「大いに進めたいのだが、24市町村に広がったので、整備箇所を少し減らして要望しようかと思っている。希望している住民の声にこたえるためには、もっと予算を増やして、枠を広げてもらいたい。」というのが市町村の願いです。この、「補助率、補助限度額等の拡充」については、「防災・減災対策の充実強化について」という要望書が徳島県市長会からも出されています。

 そこで伺います。県独自の「徳島―0作戦」緊急対策事業をさらに予算を増やし、市町村が希望するすべてで整備ができるように枠を広げることと、高知県では、県が3分の2を負担して事業を進めているそうですが、県の負担を引きあげるべきではありませんか。お尋ねします。

 

那賀川地区国営防災事業について 

最後に、那賀川地区国営総合農地防災事業についてお尋ねします。
 この事業は、今年3月末に、農水省が示した見直し構想を、那賀川土地改良区が了承しました。今年度(25年度)、農水省は、変更計画()を作成し、今年度末の改良区総代会で議決されれば、26年度には土地改良法手続きに着手、関係土地改良区への説明などを行い最終的に同意徴収が出来れば、27年度から工事が再開されるということです。

 見直しの大きな点は、取水堰は、可動堰ではなく、南岸堰の補修をするという点。また、延長30・3キロをパイプライン化する予定だったのが、約10キロを除いて残りは既存の水路を利用するという点など、当初計画から大きな縮小計画となっています。

 中四国農政局那賀川農地防災事業所によると、この見直し計画は、事業費の抑制、維持管理費の軽減などの視点で、徳島県から事業計画見直しの基本的考え方が提案され、主要土地改良区から県の申し入れを踏まえた計画見直しを行ってほしいとの意向表明があり、検討に着手したとあります。

 国営農地防災事業の効果が表れるのは、国営直轄事業と、国営区間に続く支線水路を主とする県営事業、そして、末端の土地改良事業の3つができて事業効果が発現できることになります。
 ところが、現在の事業の進捗状況は、国の事業では、取水堰の整備が0%(残り100%)幹線水路が22%(残り78%)。国の事業は2012年完成の予定だったのが、15年もかかって22%です。しかしお金は456億円の41%187億円使っています。

 県営事業はというと、関連接続水路の整備0%、(残り100%)です。
 末端整備の市や団体営事業が15%、(残り85%)です。

 県営事業としては、なにも出来ていないということです。
 そういう状態ですけれども、今回見直しの基本的考え方、県の考え方というのが9項目示されています。その中に「今後10年以内の完了、早期に効果の発現」と書かれています。

 もう一点は、那賀川農地総合防災事業の目的が何かという点です。
 主な目的のひとつは、那賀川は10年のうち7年は取水制限をしている全国でも希な渇水河川なので、パイプライン化によって那賀川からとる水を削減し、渇水対策に貢献する。というもの。もうひとつは、用・排水を分離して、きれいな水を農地に送る。というものでした。

 そこでお尋ねします。パイプラインはやめて既存の水路を利用した場合、渇水対策、およびきれいな水の安定供給という当初の目的が果たせるのか。また、県営事業残り100%という状況で、「今後10年以内の完了、早期に効果の発現」が可能なのでしょうか。



低空飛行訓練について 再質問

 県民からの情報提供のシステムですが、目撃情報、騒音測定とともに、写真、動画など映像資料も提供していただけるようなシステムを作っていただきたいと思います。
 超高速飛行の戦闘機を撮影するのは誰でも出来ることではなく、よほどの偶然と技術が重なって初めて得られます。
 高知県は、情報収集のため、市町村に依頼文を通知、
沖縄県では、県内市町村からオスプレイの目撃情報を収集し、2012年10月2日から11月13日の間に目撃情報は289件にのぼり、このうち約6割が日米合意に反していたということです。

 こうした情報収集のシステムづくりが、米軍機の轟音に慣らされる徳島ではなく、轟音のない平和な徳島を取り戻す一環となると思います。

 騒音測定とあわせて、写真、動画など、県民から提供していただくシステムを作る必要があるのではないでしょうか。